「一度でいいからフィリピンで働いて見たい。」
こういった話を聞くのはフィリピン在住者の私にとって嬉しいことですが、中には実際にフィリピンで就職してから会社と揉めたという話もちょくちょく聞きます。
そこで、フィリピンでの就職に興味がある人むけに、今回は就職活動で気をつけるポイントを紹介しておきます。
目次
フィリピンで働く前提として就労ビザは必須です
まず、フィリピン(というか海外)で働く場合は就労ビザ(ワーキングビザ)を取得する必要があります。
このビザ無しに、会社で働き、お給料をもらうのは違法ですので注意しましょう。
「何を当たり前のことを言ってるんだ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、フィリピンでは観光ビザで働かせようとする会社が多数あります。
中には「就労ビザを取るから、それまでの期間は観光ビザで働いてほしい」と言って観光ビザのまま働かせ、その後全く申請してくれなかったという話も聞きます。
万一、観光ビザで働いていることが移民局にバレた場合、その会社だけでなくあなた自身にも罰が科せられることになるので、必ず就労ビザを取ってから、働くようにしましょう。
フィリピン就職の際に、注意すべきポイント
それでは本題の「就職活動で注意すべきポイント」ですが、次の5点です。
- 給料は「額面」なのか「手取り」なのか
- 交通費はあるのか
- 家賃補助はあるのか
- 医療保険はあるのか
- その他の手当はあるのか
1. 給料は「額面」なのか「手取り」なのか
フィリピンでも日本と同様に給料に対して所得税が発生します。
ですので、採用情報に書かれている給料が額面(gross)なのか、手取り(net)なのかを確認しておいた方がいいでしょう。
採用サイトを見ていると、この点についてきちんと書かれていない場合があるので、面接の時にしっかりと確認しておく必要があります。
現在は給料の額に応じて、税金は変動するようになりましたが、以前までは給料の32%を所得税として納めなければならず、かなりの額でした。
今後も突然、システムが変更になることがあるので、注意してください。
2. 交通費はあるのか
日本の会社では交通費支給が普通ですが、フィリピンでは基本的にありません。
そのため、会社から遠い所に住んでいると交通費だけでもバカになりません。採用ページに記載がない場合は、交通費を別途支給してもらえるのかどうか確認しておきましょう。
私の会社では補助はありません。(そもそも家から徒歩圏内の会社を選んだので、補助がありません。)
3. 家賃補助はあるのか
フィリピンに住む場合、多くの人はコンドミニアム(日本でいうマンション)に住むことになると思いますが、ビジネスエリアですと、家賃は1ヶ月3万円〜7万円ぐらいになると思います。
特にマカティがBGCなどで、かつ便利な場所にある場合はもっと高くなることもあります。
フィリピンへ現地採用の場合、給料は日本の会社ほど多くない場合が多いです。薄給で高い家賃を払うのは生活に支障が出るので、家賃の一部または全額を補助してもらえるのか確認しておいた方がいいでしょう。
私の会社では一部補助してもらっています。
4. 医療保険はあるのか
フィリピンで働く場合、”Philhealth”という現地の公的保険に加入することになると思いますが、保障内容が日本と比べるとかなり劣ります。
そのため、これだけでは不安でしょう。
海外転籍届けを出していない場合は、日本の国民健康保険が適用可能ですが、一旦全額フィリピンの病院で負担し、日本に戻ってから7割返金の申請をする必要があるため、かなり手間がかかります。
また、海外保険に加入する人もいると思いますが、1年で20万円以上かかるので、かなり高額ですし、長期滞在の場合は購入できないこともあります。
そこで、おすすめなのが現地で加入できる民間の保険です。海外保険ほど優れたものではないですが、年間4~5万円の保険料で、最高数百万円までカバーできることもあります。
こういった民間の保険も福利厚生としてあるのか、後々のトラブルを避けるために聞いてみたおいたがいいでしょう。
日本人には「パシフィック クロス」という保険が有名なようです。
5. その他の手当はあるのか
私の会社では「食事手当」というものがあり、毎日昼食費の一部を会社が負担してくれます。
また、私の友人が勤める会社では年に1度、日本への帰国チケット代を負担してくれるそうです。
会社によってはこういった福利厚生もあるので、面接時に聞いてみると良いと思います。
ボーナスについて
ちなみに、ボーナスについてですが、フィリピンの会社では年に1度しかありません。
「13 month pay」と呼ばれているのですが、1年(12ヶ月)の給料にプラスアルファとして1ヶ月分給料が追加されるためこう呼ばれています。
支給はフィリピン人が1番お金を使う12月です。
最後に
就職してから「思っていたのと違った!」、「騙された!」とならないように必ず以下のポイントを確認して就職するようにしましょう。
- 給料は「額面」なのか「手取り」なのか
- 交通費はあるのか
- 家賃補助はあるのか
- 医療保険はあるのか
- その他の手当はあるのか
また、就労ビザは必須だということも忘れないでください。